音楽祭 〜 三四朗さん、星羅さんとのJoint Session! 〜
2013年9月22日(日)



2013年9月22日(日)、学園祭2日目のスペシャルイベントとしてサックス奏者の三四朗さんと シンガー・ソングライターの星羅さんをお招きし公開セッションが行われました。テーマは「共鳴」とは何か。演奏や合唱を交えながら、音楽とは何かを考えました。ヨハネ生にとって合唱とは何かということを改めて考えさせるセッションとなりました。



音楽は右の脳を育てる

三四朗 ご紹介、ありがとうございます。大変立派なご紹介を受けて、今日は調和、共鳴をテーマにお話をして欲しいということを聞いています。その話もしたいし、音楽での表現もしたいし、星羅ちゃんの言葉も聞きたい、私のサックスも聞いて頂きたい。

星羅 全部やりましょう!

三四朗 急いでやりましょう。お話は苦手なのでサッと済ませます。ヨハネ研究の森では生徒さんたちは、単なる知識ではなく、それとは別のものを勉強したいとおっしゃっていました。素晴らしいですね。

知性は言葉、左脳が司っています。音楽は、脳の右側で情報を処理する。一生懸命勉強しているけれど、数学はすっかり忘れてしまいます。これは左脳に入っているからです。

けれど、小学校、中学校でならった歌、映画など感動したものは一生忘れません。これは右の脳に入っているんです。

普通の学校では言語の左の脳ばかり鍛えられますが、右の方が機能をして優れているんです。パソコンで例えると左脳が普通のパソコン、右脳は人類がかつて生みだしたことがないようなスーパーコンピューターというくらい違うと言われています。

右側の脳を訓練したり、評価することは難しいので、今のところ学校では放置されているんです。子どもたちに音楽、美術の授業をしましょうというくらいで、それを中心に据えようというふうにはなっていません。



音楽の歴史のはじまり

三四朗 1つ音楽のことでお話したいのは、音楽の歴史はどこから始まるのかということです。

アフリカの太鼓からという説もありますが、音楽の歴史の一番最初は、誰にもわかりません。人類がどこからはじまったのか分からないのと同じように。

今から3600年前に骨で作った笛が発掘されています。クロマニョン人と我々はDNAがつながっていると言われていますが、今ぎりぎり分かるのはそのクロマニョン人が笛を吹いていたということです。

彼らは、亡くなった人を弔っていました。動物は仲間が死んでも構わず生きていきますが、人間は悲しむ。そしてそれを表現するために、お祈りをしたり、音楽が生まれたのではないかと言われています。

人間には音楽で感情を表現する本能があります。誰かが亡くなったという悲しみ、獲物が獲れた、おいしいご飯が食べられるという喜び。そして、愛情。小さな赤ちゃんを抱いたお母さんが子どもに語りかける。眠っている子を起こさないように、そっと名前を呼ぶ。子守歌のように、愛情を持つことによって音楽として表現されるんです。

悲しみ、喜び、愛情、人間が持っている豊かな感情は右側の脳で作られる感情です。それによって音楽が作られ、音楽を感じることができるんです

それでは、お話はそのくらいで、そろそろ実践をしてみましょう。一緒に演奏してみたいですね。






よく遊び、よく学び

三四朗 そういえば、こちらにシンガーソングライターの星羅さんが来ています。先ほど彼女の詩がすばらしいというご紹介ありましたが、どんなものか、聞いてあげて下さい。

星羅 お父さま、今日はずいぶん強気で、偉そうね。

三四朗 そんなにいじめないで、みんな見てるんだから、いい格好させて(笑)何か1曲お願いします。「心配ばっかもうしなくていいよ」。これは、わが娘ながらこんな曲を書くのか、と涙を流した曲です。

星羅 それは本当かどうかわかりませんが(笑) この曲は私が1人暮らしをしている時に書いたのですが、先ほどお伺いしたら、皆さん、寮で暮らしていて、1ヶ月に一度くらいしか家に帰らない。中学生で。私だったらさみしいだろうなと思いました。

私は20歳を超えた頃に1人暮らしをはじめました。その頃に書いた詩です。私も初めてのことだらけでオロオロしていたのですが、親がもっとオロオロしていた。そんなお父さん、お母さんに心配しなくても良いよ、と書いた詩です。

三四朗 私は作曲が自分の表現方法の大切な部分なんですが、なにかに感動したり、悲しかったり、さっきの右脳の話じゃないですが、この変がむずむずすると曲をつくるんです。

僕自身まだ子どものままで、あれやりたい、これやりたいと、家の中に楽器が増え続ける。芸術系の人はそうかもしれませんが、大人じゃない。大人って何、って疑問だけど、それはまた今度お話ししましょう。

こんな素敵な場所で学生時代を過ごせたらなんとよかったかなと思うんですが、みなさんは本当幸せだと思います。今日はありがとうございました。

星羅 とても楽しかったです。こんな学校だったら私ももう1回学生に戻って通いたいですね。みなさん、学校やお友達や勉強など目一杯楽しんで学校生活を送って下さい!